脾臓の腫れ

脾臓(ひぞう)は、あまり聞き慣れない、少しマイナーな臓器かもしれません。

体の左側上腹部、つまり横隔膜のちょうど下部分に位置するのが脾臓です。
リンパ組織のひとつとして、体を外敵から守るのが主な役割です。
また、血液中の古い血球を処理する働きも担っています。

このマイナーな割には大切な役目を背負っている脾臓を、鋭い激痛が襲うことがあります。
「脾梗塞」と言って、脾臓の組織が壊死して血液が通わない状態です。
「脾腫」の病状が進んで、非常に大きくなったものが、「脾梗塞」です。

「脾腫」は、左側上腹部の腫れや痛み、膨満感などの症状を特徴としています。
呼吸困難、吐き気、嘔吐、便秘などの症状が出ることもあります。
症状は、脾臓の腫れ方や、腫れた原因などによって、異なる場合が多いようです。

脾臓の腫れと肝臓

脾臓の腫れを生じる病気のひとつに、「門脈圧亢進症」があります。

門脈は、腸全体、脾臓、膵臓、胆嚢から流れ出る血液の集合場所です。
肝臓に入った門脈から細かく枝分かれした血管内で、血圧が異常に高くなるのが「門脈圧亢進症」です。
アルコールの過剰摂取によって肝硬変になり、血流抵抗が増大することが、この病気の原因として、多く見られるようです。

「門脈圧亢進症」では、触診で、腹壁ごしに脾臓の腫れがわかります。
腹部の腫れと、打診した時の鈍い音によって、診断されますが、超音波検査やCT検査も必要です。

脾臓の腫れや痛み

正常なときの脾臓の重さは、約120gと言われています。
腫れると、重量は2倍近くにもなり、その重さに比例して、血液中から取り込む血球と血小板の量も増えます。
そのため、血液中の血球と血小板が減少して、貧血や出血も起こり易くなります。

このように、腫れや痛み以外の症状も出てきます。
脾臓から出血がある場合は、手術で摘出しなければならないこともあります。

脾臓の腫れや痛みの原因は、感染症、血液疾患、代謝異常など多岐にわたります。
ですから、治療として、まず必要なことは、原因となっている病気の特定です。
そして、原因の病気に適した方法で治療を行っていきます。


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